行政書士 池松法務会計事務所

2020/03/23

記帳代行(アウトソーシング)の意義

中小企業における一般的な会計は、税務会計を基準として処理されており、「発生主義」が常識化しています。
しかし、これは「税金を課す」ためにやらされているといっても過言ではありません。

たとえば、60万円で仕入れた商品を100万円で売れば40万円の「利益」が生じます。
ところが、この代金は翌月末の支払が条件となれば、売った時点では手元に何の利益も生じません。

翌月末の集金を楽しみにしていたところ、「資金繰りが悪いので支払を少し待ってくれ。」と言われれば、ほとんど待つことになります。
さて、相手はいつ払ってくれるのやら・・・

でも、会計上は40万円の利益が発生していますから、決算が来ればそれに対する法人税を払うことになります。
さらに、消費税は預かった10万円から仕入れの6万円を差し引いた4万円を払わなければなりません。
1円ももらっていないのに、税金を払わされることになるのが、”税務の常識”です。

しかし、こんな会計処理に基づく残高試算表や決算書だけで経営の舵取りをするのは大変危険です。
貸借対照表から資金繰りをある程度把握することは可能ですが、それを「翻訳」するには知識と手間がかかります。

そこで、決算や納税のための会計はアウトソーシングして、自社内では資金繰りのための財務管理を徹底されることをおすすめします。
 

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