亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2020/05/27

ベトナム人との国際結婚 その3

行政書士の亀井宏紀(かめいひろき)です。

ベトナム人との国際結婚の続きです。

【日本から先に、婚姻手続きを始める】

1 婚姻要件具備証明書の取得

次に、日本から婚姻手続きを始める場合についてです。
考えられるケースは、
・お相手様が日本にいる
ような場合です。ベトナム人の方が、日本に中長期間滞在しているような場合、つまり在留カードをお相手様が持っているような場合です。
ベトナムの場合、在留カードをもっている自国民であれば、在日本のベトナム大使館で、婚姻要件具備証明書の発行をしてくれます。
もっとも、在留カードをもっていないベトナム人、つまり、短期滞在などで日本に一時的に滞在しているような人については、在日本のベトナム大使館では、婚姻要件具備証明書の発行をしてくれません。

国によっては、婚姻要件具備証明書を発行してくれる場合もあるのですが(マレーシアは、短期滞在でも発行してくれます)、ベトナムの場合は、発行不可なので、短期滞在では、日本で婚姻手続きができないということになります。

在日ベトナム大使館で婚姻要件具備証明書の発行に必要な書類は
・婚姻要件具備証明書の申請書(在日ベトナム大使館のHPでダウンロードできます)
・ベトナム人のパスポート(2ページ目、3ページ目の写しと、原本の提示)
・出生証明書(ベトナム本国で取得)
・婚姻状況証明書の原本(独身証明書のこと、ベトナム本国で取得)
⇒この証明書には、結婚のための目的、結婚相手の氏名、旅券番号、国籍、婚姻届予定場所の名前等を明白に記入してもらうことが必要、また発行から6か月以内のもの、ベトナム本国の本籍地の役所で取得できます。
・日本の法務局から発行してもらう相手方日本人の婚姻要件具備証明書(自分の名前が記載されていない証明書)
・在留カード
となっています。申請後、5営業日で、婚姻要件具備証明書を発行してくれます

2 日本の役所に、婚姻届を提出

在日本のベトナム大使館で、婚姻要件具備証明書を取得できれば、次は、日本の役所(市役所・役場)にて、婚姻手続きを行います。
日本人側の必要な書類は、
・婚姻届
・戸籍謄本(本籍地にある役所に届け出る場合は不要)

ベトナム人側の必要書類は
・婚姻要件具備証明書(日本語訳のあるもの)
・出生証明書(日本語訳のあるもの)
・パスポート(原本提示)
となっています。
婚姻届を提出したあとは、ベトナム人の方の名前が入った、新しい戸籍謄本を申請しておきます。この新しい戸籍謄本は、在日ベトナム大使館に提出する必要があります。

3 在日ベトナム大使館(領事館)に、日本で婚姻手続きを行ったことの報告

日本での婚姻手続きが完了したあとは、在日ベトナム大使館に、日本で婚姻手続きをしたことの報告を行います。
必要書類は
・婚姻等記入申請書(在日ベトナム大使館のHPでダウンロードできます)
・ベトナム人のパスポート(2ページ目、3ページ目の写しと、原本の提示)
・日本人の戸籍謄本(ベトナム人の名前が入っているもの)
・住民票
・在留カード
となっています。
申請後、5営業日で、本籍帳記載抄録証明書(ベトナムの結婚証明書に代わるもの)を発行してくれます。

以上が、ベトナム人の方と、結婚する場合の手続きになります。
もっとも、状況によっては、これらと異なる手続きが必要になる場合もあるかと思いますので、手続きを行う前に、大使館などに確認することを、おすすめします。

お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

事務所へのお問い合わせ