亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2020/06/11

そもそも入管とは?

行政書士の、亀井宏紀(かめいひろき)です。

行政書士にとっては、当たり前に分かっていることでも、そもそも、一般の方はよく知らない、というか気にしていないことがあると思います。「入管」そのものです。

正式名称は、「出入国在留管理庁」と言います。去年までは、入国管理局と言っていました。日本の行政の組織図的には、法務省の管轄です。
ここでは、わかりやすく「入管」としておきます。

実は私は、法律の勉強を始めるまで、入管が法務省の管轄とは知りませんでした。

外国人を扱っているから、外務省と思っていました。

しかし、憲法の判例(最高裁判所の判決文のこと)の勉強で、憲法の勉強をしている人ならみんな知っている
「マクリーン判決」を勉強しているときに、外国人を日本に入れるかどうかは、法務大臣の裁量があるということを学び、ここで「あっ、入管は法務省の管轄なんだ」と知りました。

では、入管は法務省の管轄とわかったところで、現在の入管の組織を見てみたいと思います。

まず、人についてですが、「入管」と聞いて思い浮かべるのが、空港で入国するときに審査する人「入国審査官」ですよね。
これは、皆さんが思っている入管の人だと思っています。

でも実は、入管の職員さんには、両軸となるもう一つの役割を担っている方々がいます。
「入国警備官」です。

入管Gメンといわれる方で、不法入国者を摘発し、国外へ退去強制をさせる職員です。

テレビの番組で、警察24時のような特集がある時、日本のお店で違法に働いている外国人の摘発などで
入管Gメンの方々も登場する場面があると思います。いってみれば、入管の実力部隊です。

2019年度の資料では、「入国審査官」が全国で3547人、「入国警備官」が1505人となっています。

次に、入管の全国組織は、地方支部が全国に8か所、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡にあります。ちなみに、入管は法務所管轄だけあってか、この8か所の都市には、すべて高等裁判所が設けられています。

あと、東京出入国在留管理局には、成田空港支局、羽田空港支局、横浜支局が、
名古屋出入国在留管理局には、中部空港支局が、
大阪出入国在留管理局には、関西空港支局、神戸支支局が、
福岡出入国在留管理局には、那覇支局が設けられています。

全国の主要な空港と港には、入管の支局があるということですね。

そして、入国管理局の出張所は、全国各地の都道府県にあります。小さいですが。

また、少し変わった施設として、「入国管理センター」というものが全国に2か所、茨城県の牛久市と、長崎県の大村市にあります。

これは、難民認定の方々の一時的な留まる場所となったり、不法滞在の外国人などを一時的にとどめる施設です。

このように、入管は全国に組織があり、人員もかなりの数がある部署です。

少しでも、イメージできましたでしょうか。
最後に、関係ない方には、どーでもいいでしょうが、各入国管理局は、独自のツイッターのドメインをもっていますので、登録するといろいろな情報を発信してくれます。
実務に役立つのは、
「今日は、入管は混んでますや、今日は比較的すいてます」
等の、窓口の混雑情報もつぶやいてくれます。

 

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