亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2020/07/04

外国人と年金(脱退一時金)

行政書士の、亀井宏紀(かめいひろき)です。

前回、外国人と国民年金、及び、脱退一時金について確認しましたが、もう少し見てみたいと思います。

国民年金の会社版である厚生年金にも、国民年金と同様に、脱退一時金という制度があります。

日本国内の会社で6カ月以上働いたことのある外国人を対象に、厚生年金保険から支払われる一時金です。

厚生年金保険の被保険者期間が6カ月以上あり,厚生年金等の受給資格期間(25年)を満たしていない外国人が、出国後2年以内に請求すれば支払われます。

そして、外国人のが脱退一時金を受け取るためには、まずは、下記の4つの要件に当てはまることが必要です。

1.日本国籍を有していない人こと(つまり、外国人であるということ)

2.厚生年金保険の被保険者期間が6カ月以上ある人
(日本の会社等に勤めて厚生年金に6カ月以上入っていたということ)

3.日本に住所を有していない人

4.これまで日本で年金(障害手当金を含む)を受ける権利を
持ったことのない人

そして、脱退一時金を請求できるのは、転出届を提出し、さらに当該外国人が有していた日本への再入国許可の期限を経過してからとなっています。

つまり、再入国許可の喪失は、以前有していた当該外国人の在留資格が完全に喪失したことを意味するので、
在留資格がないようになって、初めて、請求ができるということになります。

そして、この時から、2年以内に請求をしなくてはいけないということになっています。

外国人の中には、日本を出国して、すぐに請求できると思っている方もいますが、請求するには、一定期間の経過後ということになります。
そこそこ長い期間を待たないといけないので、忘れないようにしておくことが大事です。

また、戻ってくる額ですが、もちろん外国人が日本にいる時に、どれぐらいの給料をもらい、それだけの期間、保険料を払っていたかにもよりますが、通常は、何十万円という額が戻ってきますので、請求する場合は、ちゃんとしてほうがよいです。

 

 

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