亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2020/07/16

海外からの移住について

行政書士の、亀井宏紀(かめいひろき)です。

ニュースなどで、香港のことが話題となっています。これに関して、香港から他の国へ移住する動きが加速すると、ニュースでも言われています。与党の政治家が、積極的に香港の方を受け入れるべきだとの政策提言をしていることも、ニュースで取り上げられていました。

もっとも、「香港人受入れ特別法」のような法律ができない限りは、現行の法律である、出入国管理及び難民認定法で定められた在留資格で、判断することになります。
ニュースでは、「移住」というキーワードが出てきますが、日本の在留管理には、移住という概念がありません。

移住とは、その言葉通り、移り住むことで、本国には帰らないことが原則です。ですので、一度、日本に来れば、その後に、日本に永住することができる、代表的な(今の香港の方にとって現実的な)日本の在留資格を検討してみたいと思います。

場合を分けて確認します。

■ 日本でビジネスをする場合

「経営・管理」「高度専門職(経営者)」が該当します。現在、香港でも企業を経営しているような場合です。

■ 日本の会社に就職する場合

「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職(研究職)」「技能」が該当します。それなりの学歴をお持ちの方、もしくは中国料理の料理人である方で、日本の会社やお店での就職口があるような場合です。

■ 配偶者が日本人であるような場合
「日本人の配偶者等」が該当します。

他にも、在留資格的には、日本に来ることができる在留資格はありますが、現実的には、上記の在留資格が、主なものになって来ると思います。

ここで、香港から他の国に移住を考えられているような方は、まずは富裕層が多いと言えると思います。
他国では、高額なお金を払えば、その国の永住資格をもらえるということもあるようですが、日本では、お金で永住権は買えません。

となると、富裕層でビジネスの経験があるような場合は、日本でのビジネスを行うことができる在留資格「経営・管理」を取得するのが、現実的であるといえます。

もっとも、この「経営・管理」という在留資格は、日本に、日本人もしくは、永住者等の協力者がいないと、手続きが複雑なため、現実的に取得が難しい在留資格です。

日本にそのような知り合いがいればいいですが、まったくいないような場合は、取得が難しいので、せっかく富裕層が日本に来たいと思っても来れないということになります。

この点だけでも、日本の在留資格の制度が変わらないものかと、思っています。

お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

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