亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2022/07/31

在留資格? その4(在留資格の変更、更新について)

行政書士の亀井宏紀(かめいひろき)です。

前回は、在留資格認定証明書交付申請の手続きについて確認しました。
今回は、そのほかの在留資格の手続きについて確認します。

まず、日本に入国して生活をする外国人の方々は、生活環境の変化によって、自分がもっている在留資格を変更しなくてはならない場合があります。その時には「在留資格変更許可申請」というものを行います。

例えば、日本に来日している留学生の方が、日本の会社に就職するとなった場合には、留学の在留資格(ビザ)から、就労の在留資格(ビザ)に変更する必要があります。この在留資格の変更が「在留資格変更許可申請」手続きとなります。
留学のビザは就労のビザではありませんので、日本で就労(仕事)を行う場合には、就労のビザに変更する手続きを行います。
大学に留学していた外国人が、日本の会社に就職する場合に変更する在留資格として、在留資格「技術・人文知識・国際業務」があります。
大学の新卒扱いで入社する外国人新入社員の多くは、この在留資格です。

また、在留資格の変更では、外国人の方が、日本人や永住者の方と結婚した場合に、在留資格「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」に変更することも可能です。

もっとも、すでに就労のビザ(例えば「「技術・人文知識・国際業務」」)をもっている外国人の方が、日本人や永住者の方と結婚した場合に、必ず、在留資格「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」に変更しなくてはいけないかというと、そういうことはなく、あくまで、変更したければ、変更の手続きをしてもよいとなっています。

一般的には、在留資格「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」は、就労の制限がないので、外国人にとって、就労できる範囲が広がるということから、変更される方が多いです。

もっとも、今の仕事を変える予定がない場合や、また将来的な永住の申請を検討されているような場合に現在の在留資格の期限が、3年や5年のものを持っているような場合には、
あえて、在留資格の変更手続きをしないという方も多くいます。

次に「在留期間更新許可申請」の手続きがあります。「在留資格」ではなく、「在留期間」の手続きです。
これは、今、持っている在留資格の在留期限が近付いてきた場合に、引き続き、同じ在留資格で日本に在留したい場合に、現在の在留資格の期間を更新するという手続きになります。

この「在留期間更新許可申請」手続きは、在留期限の3か月前から申請ができます。
気を付けなければばらないのは、在留期限を1日でもすぎて、日本に在留してしまうと、不法滞在(オーバーステイ)になってしまうことです。

ですので、引き続き、同じ在留資格で日本に在留したい場合には、早めに在留期間の更新許可の手続きを行うようにしてください。

次に、「在留資格取得許可申請」というものがあります。
これは、日本国籍を離脱したことや、日本で出生したことなどの理由から、上陸の手続を受けることなく日本に在留することとなる外国人の方が、当該理由が発生した日から60日間を超えて日本に在留しようとする場合に、在留資格を取得するために行う申請です。

よくある場合として、外国人の夫婦が、日本で子供を産んだような場合に、その子供の在留資格を取得する手続きです。
日本の国内で生まれた場合は、日本に入国(上陸)の手続きをしていませんし、その子供は、おそらく、これからも日本で継続して、両親と一緒に生活をして在留していくでしょうから、日本の在留資格を新規に取得する必要があります。

この「在留資格取得許可申請」は、資格の取得の事由が生じた日から30日以内に、行うこととされています。
すなわち、赤ちゃんが生まれてから、30日以内に在留資格取得許可申請をしなければならないので、ちゃんと、前もって、準備をしておいたほうがよいと思います。

以上、今回は、「在留資格変更許可申請」、「在留期間更新許可申請」、「在留資格取得許可申請」を確認してきました。

在留資格は、種類も多いですが、手続きも多く、ほんと複雑です。

お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

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