亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2023/10/04

日本語能力試験

行政書士の亀井宏紀(かめいひろき)です。
在留資格の各種申請をする場合、在留資格の種類によっては一定の日本語能力を有することを申請書類に記載することが求められます。
日本語能力をはかるための試験にはさまざまなものがありますが、有名な試験としては公益財団法人日本国際教育支援協会及び国際交流基金が実施する日本語能力試験(JLPT)があります。この試験は、レベルが難しいN1からやさしいN5まで5段階に分かれています。

申請書類に日本語能力の記載を求められる在留資格には「特定技能」や「留学」などがあります。
なかでも在留資格「留学」で日本語教育機関への入学のために来日する場合は、日本での勉学の意思及び能力をはかる指標の一つとして、日本語能力試験(JLPT)N5相当以上の日本語能力を有することを試験又は日本語履修歴により確認されます。日本語能力試験以外の日本語能力に係る試験において、日本語能力試験N5相当以上と取り扱う場合もあり、その場合には、出入国在留管理庁に日本語教育機関へ入学する資格として認定された試験で所定の点数以上を取得することが求められます。

たとえば、公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBJTビジネス日本語能力テストにおいて300点以上取得していることなどです。
先日、この日本語教育機関へ入学する資格として認定された試験に一般社団法人日本語能力試験実施委員会が開発したJPT Elementary試験が追加されました。そして、この試験では68点以上取得していることが必要です。
JPT Elementary試験は、JPT日本語能力試験の200問からN4、N5レベルの問題のみ80問を抽出して出題する、初学者向けの日本語能力試験です。
出題される問題はJPTと同じで、試験時間はJPTよりも短く、聴解25分、読解25分の合計50分となっており、初学者(N4、N5レベル)が受験しやすい試験です。また、JPTと同様にテスト結果は合格・不合格ではなくスコアで表示され、JPTが990点満点なのに対し、JPT Elementaryは200点満点となっています。JPTと同じ問題を使用することから、受験者による問題流出を防ぐため、試験はJPTと同じ日に実施され、試験回数もJPTと同様に年12回の実施(実施国によって異なる)が予定されており、受験者の利便性向上が図られています。
2023年9月より、ネパールでの試験がスタートし、今後は、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマー、カンボジア、フィリピンなどでの実施が予定されているようです。

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