亀井宏紀(かめいひろき)行政書士事務所

2023/11/23

永住者と帰化

行政書士の亀井宏紀(かめいひろき)です。

 日本に長く住んでいる外国人の方は、永住者や帰化の申請を考える方もいると思います。そこで、永住と帰化というふたつの似た制度について、説明していきます。

まず、このふたつの大きな違いは、在留資格の永住者は、取得しても国籍が変わらないのに対して、
帰化は、母国の国籍から日本国籍に変わります。つまり、帰化すると当該外国人は日本人となります。

これにともなって、帰化すると当該外国人の戸籍が作られ、パスポートも日本国籍のものが発行されるようになります。

また、日本人となるので選挙権・被選挙権も与えられ、国家公務員や警察官を含めた公務員になることも可能となります。

これに対して、在留資格の永住者を取得しても戸籍は作成されませんし、パスポートも母国のもののままです。
もちろん、選挙権・被選挙権は認められませんし、一部の地方公務員を除いて、公務員となることもできません。

一方、永住権を取得した場合に母国へ帰国することは国籍が変わっていないので何ら困難なことはありませんが、
帰化した場合は国籍が日本国籍に変わっているので、元の母国に出向く時に、ビザの申請が必要となったり、滞在期間も現地の入管から定められた期間に限られてしまいます。

ここまで、永住者と帰化の相違点について説明してきましたが、このふたつには共通点もあります。
それは、どちらも、申請の手続きが認められると、日本に在留する上での、更新などの手続きが不要になるということです。永住者は、ずっと、日本に住むことができる在留資格ですし、
帰化は、日本人になることですので、あたりまえですが、
今後、日本に住み続けることができます。


永住者と帰化は、見た目、似たよう制度ですが、中身がまったく違いますので、今後のことなどをよく考えて、お手続きをするのが、よいかと思います。



 

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